(仮訳)形態および塩基配列解析に基づく中国産新種、Fistulina subhepatica
Song, J., Han, M-L. & Cui, B-K., 2015. Fistulina subhepatica sp. nov. from China inferred from morphological and sequence analyses. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2015/00000130/00000001/art00008 [Accessed November 24, 2016].
【R3-03505】2016/11/24投稿

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3行まとめ

中国雲南省においてマテバシイ属およびシイ属植物に発生した菌を検討し、Fistulina subhepaticaとして新種記載した。
本種はカンゾウタケと形態的に非常に類似していたが、担子胞子のサイズや実質の生殖菌糸の形態などが異なっていた。
本種はITS+nrLSUに基づく分子系統解析で独自の系統を形成した。
中国雲南省普洱市景東彝族自治県哀牢山自然保護区

(新種)

Fistulina subhepatica B.K. Cui & J. Song
語源…カンゾウタケ (Fistulina hepatica) に似た
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Fistulina hepatica(カンゾウタケ)
同じブナ科植物を宿主とする
傘が帯桃褐色~帯紫褐色
孔口面が新鮮時白色
管孔が個々分離する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり亜熱帯域ではなく温帯域などに分布する
本種と異なりヨーロッパなどにおける分布が知られている
本種と異なりコナラ属、クリ属植物などが宿主として知られている
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり実質の生殖菌糸が薄壁~僅かに厚壁ではなく薄壁
本種と異なり実質の生殖菌糸にクランプを欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fistulina antarctica
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子が長い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fistulina pallida
孔口面が帯褐色
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり傘が材木色
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(コア・フィストゥリナクレードから外れる)